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描アニメーション 描画工程とコンセプト

橋本太郎×廣江啓輔

インタビュー作品紹介









Let's でふぉるめ by 橋本太郎
<文:廣江啓輔>






 作品のコンセプト、彼の現在のテーマはデフォルメのレベルであり、女の子である。かわいくないといけない。だがしかし、かわいいとはなんだ?

彼の趣味が炸裂したものが、かわいいものなのか?見る側はどんな趣味を持っているのか?彼はそういったキャラクターを作る側、見る側の駆け引きにおいて、一つの指針作りを行った。

 最終的形態がギャルゲーというエンターテイメント。その基礎となる、女の子のキャラクター企画。趣味と趣向が答えの出ない問題に延々とその時、その時の答えを出し続けている世界である。そこで彼は、キャラクターと世界観の結びつきを重要と考え、双方のデフォルメの基準を考え始めた。



 ストーリー、世界観のデフォルメレベルは、キャラクターの容姿、性格のデフォルメレベルと組合わされ違和感なく昇華される。

 そういった一つの答えを出す為の尺度を作り、土台を作ろうとしている。その土台の中身は流行の匂いと彼の臭みであり、作品内部での関係性だけではなく、常に彼と他者との関係性を省み続けなければならない。

 そうした作品内外の思索の答えが今回の彼の作品であり、今の彼の答えでもある。




交差点 by 廣江啓輔
<文:橋本太郎>






 彼の作品は一言で喩(たと)えるならば「ギミック」である。

 ―ひとつのシークエンス。刹那。爆発するムービング。興味によって着眼されたモチーフの「その瞬間」をいかに面白くいじり倒すかに彼の在り方が伺える。
もとより洋画など映像観賞を趣味嗜好としてきた彼が取り組んだ表現形態もまた映像であった。その作品群の中に映像日記がある。
 同じ環境、同じ時間。ただただ無味に流れる日常の中でも、彼の目が捉える対象は日によってまるで違う。映像日記とはその日彼が感じたひとつのテーマをもとに集積した静止画・動画を編集したものであり、彼の手にかかれば、変わらぬ日々さえも「ギミック」として動き出すのだ。



 そんな彼が卒業作品として選んだメディアはやはり映像作品であったが、今までデジタル撮影機器を使用した作品群と大きく違うのは手描きアニメーションであるところだ。
 在学後半期から「作画」に興味を抱き、写生を通すことで対象となるものの構造をより深く理解しようとし続ける異常なまでの彼の貪欲性は今なお底知らずだ。
またアニメーション制作に意欲を向けるきっかけとなった自主企画の共同アニメ制作の現場においては、絵コンテ・レイアウトをメインでやりこなしたことで、ひとつのシーンのビジュアル構成の研究に徹底されたこだわりを抱くこととなる。

 これらの要因が重なり織りこまれた今、彼の「ギミック」は更なる進化が始まる―。
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